因果関係

事故と無関係(因果関係がない)な損害は、交通事故の加害者には請求できません。当たり前のようですが、過失割合や後遺症の程度と並んで、因果関係については、交通事故での典型的な争いの原因になります。被害者に痛み等があることは間違いないのだが、それが事故によるものなのか、別の原因があるのか、なかなか分からないことがあります。判断の方法としては、事故前から同じ症状があったかどうか、事故直後からそのような症状が出たかで大体分かりますが、そのような証拠は明確でないことが多いです。さらに、被害者が事故前から病気を持っていたり、特殊な体型だったりして、それと事故があわさって症状が出た場合はどうか?事故で軽傷を負って、病院に運ばれる途中、次の交通事故が起こって重傷になったら、はじめの事故の加害者は重傷の責任も負うのか?等、因果関係については、複雑な問題が色々とあります。